想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

歳を取らない人

歳を取ったら、誰でも老人になるというのは、嘘だ。
おばあちゃん、おじいちゃんにならない人は、
芸能人じゃなく一般人の中にも大勢いる。
私が行くK住宅にも、M住宅にも、
30才以上若い私でも負けたと思うくらい、
素敵な方々が多くいる・・・・・

その一人M住宅のSさんは90代女性。
その話し方・立ち姿を見ていると、
いったいどんな人生を送ってきた方なのかと思う。
雪の無い季節、外の散歩を30分間している。
冬は廊下を歩く。まっすぐな姿勢で。
30分間歩き終わったら、最後にストレッチをしている。
監視カメラでその姿を見て、
私にはとてもとてもマネ出来ないと思う。

おばあちゃんにならない人には、ならない理由がある。
早くにおばあちゃんなる人には、なる原因がある。
腰が痛いから、何がこうだからと
いろいろやらない理由をあげて、
働かない人、ぐーたら暮らしている人は、
60代ですでにおばあちゃんになっている。
歳の取り方はさまざま。
サ高住のコンシェルジュになって、
それまでイメージ出来なかった老後が、はっきり見えてきた。

サ高住で暮らす裕福な高齢者が
幸せとは限らないということもわかってきた。
安心で退屈な日々の連続は、
「早く死にたい」という贅沢な言葉を言わせる。
市営住宅で独り暮らしの高齢者が
亡くなったというニュースを見ると、
サ高住の高齢者と比べてなんて哀れと思ってしまうが、
そうではないかもしれない。
市営住宅で、ご近所さんとパークゴルフに行ったり、
自分の好きな物に囲まれて楽しく暮らしていたかもしれない。
老後の幸せは、住んでいるところで決まらない。

昨日も、サ高住の生活を夢見て、見学希望の方が見えていた。