歳を取ったら、誰でも老人になるというのは、嘘だ。
おばあちゃん、おじいちゃんにならない人は、
芸能人じゃなく一般人の中にも大勢いる。
私が行くK住宅にも、M住宅にも、
30才以上若い私でも負けたと思うくらい、
素敵な方々が多くいる・・・・・
その一人M住宅のSさんは90代女性。
その話し方・立ち姿を見ていると、
いったいどんな人生を送ってきた方なのかと思う。
雪の無い季節、外の散歩を30分間している。
冬は廊下を歩く。まっすぐな姿勢で。
30分間歩き終わったら、最後にストレッチをしている。
監視カメラでその姿を見て、
私にはとてもとてもマネ出来ないと思う。
おばあちゃんにならない人には、ならない理由がある。
早くにおばあちゃんなる人には、なる原因がある。
腰が痛いから、何がこうだからと
いろいろやらない理由をあげて、
働かない人、ぐーたら暮らしている人は、
60代ですでにおばあちゃんになっている。
歳の取り方はさまざま。
サ高住のコンシェルジュになって、
それまでイメージ出来なかった老後が、はっきり見えてきた。
サ高住で暮らす裕福な高齢者が
幸せとは限らないということもわかってきた。
安心で退屈な日々の連続は、
「早く死にたい」という贅沢な言葉を言わせる。
市営住宅で独り暮らしの高齢者が
亡くなったというニュースを見ると、
サ高住の高齢者と比べてなんて哀れと思ってしまうが、
そうではないかもしれない。
市営住宅で、ご近所さんとパークゴルフに行ったり、
自分の好きな物に囲まれて楽しく暮らしていたかもしれない。
老後の幸せは、住んでいるところで決まらない。
昨日も、サ高住の生活を夢見て、見学希望の方が見えていた。