想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

理想の親と従順な娘

弟の相続登記に向けての行動は、
疎遠になっていた姉弟の仲を近づけ、
"家族"の良さを再認識したかに思われた。
でも、心配性、良く言えば堅実な弟の心配が、
母にも伝染し、私を実家に返す話が
再び持ち上がってしまった。

うちの家族は、大きく分けると、
私だけが楽観主義で、他は皆、
心配症で堅実、加えて、悲観的、慎重・・
地に足がついていないような生活をしている私が
飢え死にしなかったのは、
そんな家族のお陰なのかもしれないが、
誰とも"合わない"という哀しさがある。

私は、早くに家族と離れて生活しているから、
家族に対して、理想を描いているかもしれない。
親にしてみれば、思い通りにならない娘に
どれだけ失望していることだろう。
子供は親の所有物ではない、と言い切れないのは、
親が心配する必要のないくらい、
経済的に自立していないからだ。
だからと言って、私の意思を無視して、
今の暮らしを捨てさせるというのは…。

離れて暮らす私に何かあったら、駆けつけるのが難しい、
だから、親と同居していた方がいい、という弟や母。
(そういえば、日本縦断の旅に出た時、
帰ってくるまで、親は泣いていたという)
手の届く近くにいたら安心、という考えだと、
子供は子供のままだ・・・と、
親になったことのない私は、なんとでも言う。

親には親の言い分があり、
家族って難しいものだと思う。
幾つになっても。