想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

お守りします

サ高住のコンシェルジュとしての日々が始まった。
事務職、講師、PCオペレーター、調理補助など
14の職場を経験し、15番目の職場だ。
これが最後というつもりはないが、
こういう仕事が最後という気持ちではある。
つまり、人と関わり、人のために働くという仕事。

春まで勤めていた職場での会話を思い出す。
歳の近い同僚が、"ボロ雑巾のようにこき使われる職場"と言った。
「この歳なら、ここを辞めても仕事は無い」「どこの職場も大変だ」
私も壊れかけた手と痩せて疲れ切った体で、
このままここで"ボロ雑巾"のままでいるしかないのかと思っていた。
ある日、忍耐のコップから水が零れた。

あの職場と今とでは、時間の進み方が違う。
タッタッタッタッタッタッと進んでいた針が
ターン・・ターン・・ターン・・と進む。
息つく暇も無いくらい、壊れた体を労わる余裕もないくらい、
動き続けたあそこの仕事はいったいなんだったのだろう・・・
時間感覚に慣れるのが大変だ。
作業量は、今の1000倍だったと言っても、
言い過ぎじゃないだろう。
今度の仕事は、緊急時の対応という
一番大切で緊張することがある以外は、簡単な仕事が多い。

入社してまだ3日、全てを知ったわけではない。
でも、ひとつだけハッキリ思うことは、
入居者様の命だけは、守りたいということ。
それをあまり真剣に思い過ぎるのは良くないように
介護職の経験がある先輩に言われた。
入居者様は高齢だから、どうしょうもないこともあるから??

9年前、父は、退院するためのリハビリをしていた施設で、
夜中に痰が詰まって亡くなった。
痰の吸引をするとかの対応が出来る人がいれば
亡くなることはなかったんじゃないかと思っている。

コンシェルジュとして(医療行為は出来ないけれど)
最善を尽くしたいという思いが強い。
サ高住に入居している方が望んでいるのは、、
そういう人がいるという"安心"なのではないか。