想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

魔女へと

初めて口紅を塗った日、
弟が「赤いマジックを塗ってるみたいだ」
と言って笑った。

お化粧を始めた時、「資生堂」「カネボウ
「コーセー」の3大日本ブランドがあり、
資生堂」が圧倒的人気だったと思う。
社会人になった頃、海外ブランドが人気になり、
中でも「シャネル」「ディオール」など、
デパートに出店している高価な物を買う人が増えた。
高価な化粧品を買えるほどの収入だったかといえば、
そうではなく、無理をして買っていたと思う。
高級な化粧品を使うとキレイになる気がしたし、
何より、「シャネル」を使っているという、
なんとも言えない満足感があり。・。・。

高級な化粧品を使って、キレイになれたかといえば、
全然キレイではなかった。
メークテクニックが未熟なのと土台が悪いせいで…。
でも、高級な化粧品を使っているという気持ちと若さで
キレイに見えていた。魔法にかかったように。

歳を重ねて、魔法は消え真実の姿が見えてきた。

YouTubeで、今まで安物だからというだけで
敬遠していた化粧品の紹介をしている方が多く、
化粧品は、値段じゃなくて、
メークテクニックと色選びなのだということを知る。
高い物がいいと思っていたあの頃、
テレビや雑誌の、売り手側からの情報しかなく、
随分と無駄な出費をしてきたなと思う。
買い手側からの情報が溢れている昨今は、
3大日本ブランド(現在は、
花王資生堂・コーセー)より、
セザンヌ」などのプチプラが、
上向きになっているように感じる。

高い化粧品を使ってメークした時の
キレイになったような、
あのキラキラした魔法が消えた淋しさ。
魔女の方に近づいているのかも。