想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

間違ってもいい人

早いもので、仕事を辞めてもうすぐ1年になる。
1年前、言ったことを忘れたり間違えることが続き、
認知症が始まったかと思った。
今思えば、二か所の掛け持ち勤務と
不規則勤務で脳の疲労が溜まっていたせいだと思う。

辞めてからも膀胱炎はなかなか治らず、
腰の痛みはひどくなる一方で身体的な不安も抱えていた。
そして、人間関係。
前の職場からこうも酷い人との出会いが続くと、
求職活動をしながら、働ける自信などなかった。

忘れる、間違える、というのは、
負けず嫌いの性格の人間には、
プライドが傷つき耐えられないこと。
馬鹿だと思われる、ダメな人だと思われると、
自分で自分を追い込んでいくのだ。
駆け出しの講師で教壇に立った時、
説明通りの結果が画面に出なくて、
後で生徒さんに教えて貰ったことがあったが、情けなかった。

シニアの就職説明会に参加した時のこと、
説明担当者が途中、言葉の出ないことがあった。
「○○で重要なことが二つあり、一つは○○で、もう一つは・・」
次が出てこない。
しばらくしてアシスタントの女性が助け舟を出していた。
その方は60代の男性で、長年就労支援の仕事をしていて、
多くの求職者の面接を行ってきたと話していた。
あんなベテランでも、こんなことがあるんだ…と、
自信を無くしていた私は、勇気を貰った。

ベテランは、忘れても、間違えてもいいと思った。
安住アナが言い間違えても、
彼ほど能力の高いアナウンサーなら、
好感しか持たれないだろう。

間違っても許されるくらいになるまでが、
大変というのは、言うまでもない。