子供の頃から学業の面で、あまりパッとしなかった姉と弟は、
公務員または半公務員系の職場に勤めた。
私は、民間企業に就職した。
人生の終盤に入り、今思うのは、
経済的にゆとりある人生を送れるかどうかは、
この道の選択で決まるということ。
姉や弟は、一戸建てに住み、
今のところ経済的な不安が無い生活を送っている。
その点、私はと言えば、
未だに、民間の”ちゃんとしていない会社”に勤め、
次はどんな仕事をしようか?なんて考えている。
今の会社から『雇用契約書』を貰っていない。
あまりに勤務時間数がいい加減なので、
漸く私も『雇用契約書』を貰わなければ…と気づき
依頼しているが、返答が無い。
”ちゃんとしていない会社”の勤務経験が多いために、
小さいことを気にしなくなっている自分がいる。
新しいリーダーのMさんは、
”ちゃんとした職場”で数十年の勤務経験があり、
今の”ちゃんとしていない会社”に入社してから、
いつも怒っている。
”ちゃんとしていない会社”で、
年に4回のボーナスを貰って、
当時の言い方で”独身貴族”と言われていた私は、
自分の職場が”ちゃんとした会社”か
”ちゃんとしていない会社”かなんて問題にしなくなっている。
上司が何人も辞めて不在のままとか、
怪しい関係の上司と部下がいようが、
急にクビになったり、急に辞めたりする社員がいようが、
どうでもいいと思っている。
”ちゃんとしていない会社”の魅力は、面白さ。
いつも何か問題が発生して、飽きない。
”ちゃんとした会社”の澱んだ空気の中、
(ちゃんとした会社は、人が辞めない)
欠伸をしながら勤め上げるなんて、
そんな退屈な人生は、性に合わなかったのかも。