会社から郵便物が届いていた。
給与明細が届く時期ではないし、
やっと雇用契約書でも送ってきたかな?
それなら職場で手渡しでもいいのに…と
思いながら開けてみると、『賃金変更通知書』だった。
社長は、ケチだという評判だった。
とにかく人件費はもちろんあらゆるところに
お金を出したくない人だと、皆が噂していた。
辞めたキッチンのパートの人も
ずっと時給は変わらなかったと言っていた。
時給は上がらない、と思っていたので、驚いた。
そういえば、別の職場で過去にも、
私だけ面接なしで更新されたことがあった。
真面目に働いていれば、
見ている人は見ているということなのだろうか。
入社して7月で2年になる。
入居者の方から、今でも、
辞めないでずっといてほしいと言われる。
「(働きぶりは)これまで何人も見ているから、
(私が)よくやっていることはわかっている」と言われる。
他の人がどんな感じで働いているのか、
一緒に働いていないのでわからないが、
少なくとも今いる人と比べて、
頑張っていると思われているようだ。
特別頑張っている、という自覚は無い。
今の責任者の言動には、我慢を強いられているが、
彼女の評価の低さのおかげで私の評価が上がるのであれば、
我慢も報われるというものだ。
幹部が私の勤務に気遣いをしてくれることも多くなったし。
社長にまで、頑張りが伝わり、
この時給アップに繋がったのかもしれないし。
悪いことと良いことは、いつも背中合わせにあるものだ。