想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

靴とみかん


目が覚めて、今日はXmasイヴだと思った時、
子供の頃の楽しい思い出が浮かび、
それをブログに書こうと思ったら、
ワクワクしてきて眠れなくなった。
遠足やお祭りなど、楽しいことのある日、
ワクワクして寝ていられないというのは、
大人になっても変わらない。
ワクワクすることなんて、ほとんど無くなった今でも、
楽しみを求める気持ちだけは変わらない。
楽しみがなくなったら生きて行けないと思う。

楽しみがある人は、自分や他人を傷つけたり
犯罪を犯したりしない。
楽しみが無い人の中に、
人を傷つけることを楽しみにする人がいる。
人間ってなんて愚かなものだと思う。

Xmasイヴの夜、ツリーを飾ったカウンターテーブルの上に
バターケーキや1人1本の鶏の足やいなり寿司があり、
家族5人で食べた。
それだけでもワクワクだったのに、
夜中には、最高のワクワクが待っていた。
クリスマスの靴だ!
私達が眠った(であろう)頃に、
父母が抜き足差し足で子供部屋に忍び込んで来る。
私は、興奮して眠れなくて、
ドアが開いた時に、眠ったふりをした。
笑ってしまわないように我慢して。

父母が枕元に置いて出て行った少し後、私は起き出し、
2段ベッドの上で寝ている姉のところに登り、
靴の中のお菓子を広げて食べていた。
靴の上の網のところは、たくさんのお菓子がはみ出しているのに、
下には、みかんが2コとサラダおかきが埋まっていた。
"上げ底"だった・・
「なんで、みかんが入っているのぉ」と毎年嘆いていた。
母なりの節約だったのだろう。

父母はあの頃、子供を喜ばすことを楽しみにしていた。
母は今でも、貪欲に楽しみを求めるところがある。
私の性分は、きっと母譲りだ。