想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

年の瀬迫るとき

手帳やカレンダーを買って、新しい年を迎える準備をする。
年の瀬に近づいていく、この時期がとても好きだ。
雪も大晦日までには降り積もっているだろう。
冷っとした空気は神聖で、
身を清めて、新しい年を迎えるよう。
この時期がとても好きだ。

今年の頭の方で会社を辞め、
まさか、そのまま年末を迎えることになるとは、
思ってもいなかった。
以前とは違う心と身体は、
以前とは違う日々を過ごすことになっても不思議ではない。

長い間、好きなことを仕事にしたかったと思っていた。
でも今は、好きなことを仕事にしなくて(出来なくて)
良かったと思うようになった。
仕事にするということは、自分の意思とは違うことを
言ったりやったりしなければならないから。
自分の意思のとおりのことしかしなくて、
それを仕事に出来る人は、選ばれた人だ。
給与収入が無くなって、
もともと多くは無い蓄えが減って行く生活は、
不安で心細いものだ。
少ない年金を補うためには、
働き続けることと言われるけれど、
本人の意欲とは別に、大きな壁がある。

この一年過ごした時間の意味は、
ずっと後にならないとわからないことだけど、
やり続けたこと、たとえそれがカラオケとか、読書とか、
作文とか、ささいなことでも、
きっと、あの時の過ごし方が生かされたと思う時が来るだろう。
たぶん、来る。
今だって、20年近く前の、出口が見えなくて苦しい時、
歩き続けた遊歩道を思い出しては懐かしんでいる。

出口があるなんて、あの時思いもしなかった。