涼しいというより寒い。
ストーブを使うようになれば、暖房費が高額になる。
雪が降る前に働きださねば…。
ようやく真剣に仕事探しをする気になった。
ブランクが長いから、すぐに長時間は働けないだろう。
もう、軽い仕事、短時間でいいという気持ちに変わった。
"身体を壊さないで、長く働ける仕事"という条件は、
高望みだったかもしれない。
"人生とは、指先でクルクルとリングを回すようなもの。
リングが飛んで行かないように、
適当な力で回し続けなければならない。
回すのを止めたら、それで終わり"
若い頃は、そんなふうに考えていた。
人生は、自分次第なのだと。
でも、今は違うふうに考えている。
"人生とは、川の流れの中にあるもの"
私は今、流れが滞っている中にいる。
勢いのある場所にいる時は、
自分の意思とは無関係に、どんどん進んで行く。
大きな船に乗っていたら、楽して前に進めたりする。
その船に乗っていなくても、
同じように進めると思い違いをして、川に飛び込み自ら泳ぐ。
流れに乗ることもあれば、
泳いでも泳いでも、前に進めないようなこともある。
前から大きな木材が流れて来ることもある。
人生は、自分の意思ではどうにもならないものだ。
運命という言い方もする。
とくに頑張ったわけでもないのに、
お金がたくさん入って来た時もあれば、
懸命に努力しても、報われなかったこともある。
今、滞っている流れの中で、悲観していないのは、
人生は川の流れの中にある、と考えるから。
川は、一方方向に流れる。
この川に、鮭はいない。