想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

この部屋

何年か前の胆振東部地震で、食器棚の扉が開き、
円左エ門のマグカップが落ちて割れたことがあるので、
家具転倒防止棒を取り付け固定している。
ちょっと見栄えが悪いけれどしょうがない。
キッチン側の照明は、
ステンドグラスのペンダントライトを付けている。
点けると青い色がとてもキレイ。
ハートカズラは、すくすく伸びて床に届くほどになり、
その横に100均で買った麻袋に、
野菜を入れて吊るしている。
食器棚の中は、お気に入りのカップなど
最小限に絞って並べている。
茶店風にしているこの部屋は飽きない。
ずっと、飽きない。自分の名前と同じように。

少し離れた場所にタワーマンションが建った。
そこに帰る人達は、どんな気持ちで暮らしているんだろう。
私は、人工的なものより木に囲まれ、
地面に近い場所での暮らすのが心地良いので、
下を見下ろす高さのキレイ過ぎる住まいには向かない。

「宝くじは買わない。当たったら困るから」と言うと、
買っている友人は、理解出来ないと言った口調で
「当たらないよ」と言った。
私の暮らしイメージは、元々小さく出来ている。
莫大なお金が入ると、把握しきれなくて混乱し、
生活や人間関係がおかしくなるだろう。
身の丈にあった生活から逸脱し、
堅実な生活に戻すのが大変だったことがあるから
把握しきれないお金は要らないと思うようになった。

"ちょうど良い"生活資金があるのがいいな
…と、言いながら、
無欲でいられないのが人間なんだろうな。