梯子の途中まで登って下を見たら、
地面が物凄く下にあり、高所恐怖症の私は、
怖くてクラクラして、もう駄目だ…死んでしまうと思った。
でもすぐに、イヤ、諦めないで降りる!と思い直し、
一歩ずつ降りて行った。
地面に着いてから、今登った梯子を見上げた。
それほどの恐怖を感じるような高さでもなかった…と思った。
今朝の夢の話だけど、リアルだった。
去年の今日だ、辞める決心をしたのは。
辞めるという重要な決心なのに、
今までになくとても早かった。
一年経った今でも、入居者の方々を思い出す度に、
懐かしく切ない気持ちになる。
反対に、職員を思い出した時には、
憎々しい腹立たしい気持ちが蘇る。
人が悪かったんじゃない、
会社がそういう人にしたんだとわかっていても。
初めての寝汗、長引く膀胱炎、経験したことの無い腰痛…
身体に表れた症状が心に転移してしまう前に、
逃げて良かったと思う。
毎月、給料を貰い、少しずつ老後資金を増やしていくのが
当たり前の生活から、少しずつ減って行くようになり、
年金生活に入る前なのに、慎ましい生活になった。
老後も安泰の周りの人達が羨ましい。
でも、その周りの人から見たら、
夫の病や介護が必要な親の面倒、
子供の暮らしの心配などが無い私、
米寿を迎えた母や友人と楽しく街歩きをしたり
食事をしたりしている私が羨ましいかもしれない。
あそこで諦めないで良かった。
梯子を降りると決めて良かった。
死なないことが最も大切なことだから。
でも高所恐怖症のくせに、
梯子を登ろうとしてしまうことの方は、問題だ。