想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

加害者は誰か

フォーリーブス北公次さんの、怒りのビデオを観た。
34年も前に訴えていたのに…と無念ということしか言えない。

当時フォーリーブスの人気というのは、スゴかった。
グループサウンズ(今でいうと、バンド)が多い中で、
アイドルグループというのが、少なかったせいもある。
フォーリーブスの中で、彼は運動神経がバツグンで、
無口というイメージがあった。
その彼が、ジャニーが生きている時に、
告発のビデオを撮っていたことに驚いた。
ジャニー夫妻が他界し、会社の大きな力が弱まってから、
被害者達が声を上げるようになった。
存命の時には、出来なかったのだろう。

小学校の低学年の時、実害は無かったが、
私も怖い思いをしたことがある。
整形外科の病院の帰り、
診察室で治療をしていた当時19歳だった男が、
小学生の私を病院の外で待ち伏せし、
膝に包帯を巻いて速く歩けない私の横に並んで付いてきた。
神社の入り口のところで、こう言った。
「チョコレートをあげるから、見せて」
どうして見たいのか子供の私には理解出来なかったが
ただ怖くて、無言で明るい道路に出るまで懸命に歩いた。
帰宅し、母は真っ青な顔をしている私に聞いたので、
今あったことを話した。
顔も覚えていたから、何処の誰かもわかった。
でも、昔のこと、母は警察に届けたりはしなかった。
小さい町だから、仕返しも怖い。
もう、57年位前のことだが、はっきり覚えている。
その男は、その町にまだ住んでいる。

ジャニーズの事件で、
被害者たちはどんな思いを持って生きてきただろう。
ある人は、芸能界に入る資格試験のように
思っていたかもしれない。

私が思うのは、北公次さんが
勇気を出して声を上げたことに対して、
芸能関係者が、動かなかったことだ。
芸能界っていうのは、そんなこともあるよね、と
慣例になっていっていたのではないか?
芸能リポーターは、芸能人の結婚や離婚などの
どうでもいいことを取材していないで、
ジャニーズの会社の異常さを暴くべきだった。
仕事を失うのが怖くてそれが出来なかったのだろうけど。

今回のことで、
一大アイドル企業を築いたジャニーが、
芸能界史上最悪の犯罪者になった。
この件が無ければ、
偉大なアイドルプロデューサーで終わっていたのに。