フォーリーブスの北公次さんの、怒りのビデオを観た。
34年も前に訴えていたのに…と無念ということしか言えない。
当時フォーリーブスの人気というのは、スゴかった。
グループサウンズ(今でいうと、バンド)が多い中で、
アイドルグループというのが、少なかったせいもある。
フォーリーブスの中で、彼は運動神経がバツグンで、
無口というイメージがあった。
その彼が、ジャニーが生きている時に、
告発のビデオを撮っていたことに驚いた。
ジャニー夫妻が他界し、会社の大きな力が弱まってから、
被害者達が声を上げるようになった。
存命の時には、出来なかったのだろう。
小学校の低学年の時、実害は無かったが、
私も怖い思いをしたことがある。
整形外科の病院の帰り、
診察室で治療をしていた当時19歳だった男が、
小学生の私を病院の外で待ち伏せし、
膝に包帯を巻いて速く歩けない私の横に並んで付いてきた。
神社の入り口のところで、こう言った。
「チョコレートをあげるから、見せて」
どうして見たいのか子供の私には理解出来なかったが
ただ怖くて、無言で明るい道路に出るまで懸命に歩いた。
帰宅し、母は真っ青な顔をしている私に聞いたので、
今あったことを話した。
顔も覚えていたから、何処の誰かもわかった。
でも、昔のこと、母は警察に届けたりはしなかった。
小さい町だから、仕返しも怖い。
もう、57年位前のことだが、はっきり覚えている。
その男は、その町にまだ住んでいる。
ジャニーズの事件で、
被害者たちはどんな思いを持って生きてきただろう。
ある人は、芸能界に入る資格試験のように
思っていたかもしれない。
私が思うのは、北公次さんが
勇気を出して声を上げたことに対して、
芸能関係者が、動かなかったことだ。
芸能界っていうのは、そんなこともあるよね、と
慣例になっていっていたのではないか?
芸能リポーターは、芸能人の結婚や離婚などの
どうでもいいことを取材していないで、
ジャニーズの会社の異常さを暴くべきだった。
仕事を失うのが怖くてそれが出来なかったのだろうけど。
今回のことで、
一大アイドル企業を築いたジャニーが、
芸能界史上最悪の犯罪者になった。
この件が無ければ、
偉大なアイドルプロデューサーで終わっていたのに。