想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

書く道具は代わっても

本屋さんで『さみしい夜にはペンを持て』という本を見つけた。
表紙の色合いといい、タイトルといい、ほしい!と思ったが、
千円いくらの金額…今はお金を使うべきは、他にある…と
今回は諦めた。(後日買いに行ってしまうかもしれない)
本の内容は、作文(日記)のススメのようだった。

短大の頃、言葉やいい文章が浮かぶと、
ベッドに上ってノートを広げ、詞を書いた。
小学生の頃から日記を書いていたから、
ペンの時代は、長い。
就職してからは、ワープロで書くようになった。
パソコンに代わったのは、2000年になる前だった。
あれから書く道具は、完全にパソコンに代わった。
パソコンだと、追加や文章の移動が簡単。
ペンだと、引いた線と直した字で、清書するのが大変だった。
もうペンには戻れない。
脳はキーに直結してしまっている。
今は、ペンを持っても字がすぐに出てこない、
思いついたはずの文章や言葉が消える。

母から電話が来て「今、何をしていたの?」と聞かれ、言葉に詰まった。
「作文」と答えたら、なんて言っただろう。
母は、お金を得ることに結び付かないことを認めない人だ。
今ならそんなことより仕事探しをすれば?というだろう。
昔から、そうだった。
美術科に入学して卒業しても仕事はない。
女が4年大学に行ったら、就職出来ない。
親として、子の生活の安定を望んで、
そういうことを言うのも、わからないではない。
でも、そういう親の考えのせいで、
どれだけの(あったかもしれない、
無かったかもしれない)いろいろな才能を
潰されたかもしれないのだ。

作文は、私の趣味だ。
趣味は仕事に結び付かなくても、
自分が楽しければいいんだ。