想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

遠くから静かに迫ってくるもの

若い頃は、異常があっても気にしなかった人でも、
歳を取ると、不安になりすぐに病院に行くようになる。
サ高住の入居者でも、すぐにタクシーで
病院に行く方がいて、まーお金があることだし、
本人がそれで安心するなら…と見送っていた。

今朝、母が動悸がして心配だからと病院に行った。
私が買ってあげたパルスオキシメーターの
数値的に異常はなかったのだが。

病院から帰ってきて電話が来た。
娘さん(私)と一緒に、明日(院長)と明後日(主治医)に、
話を聞くように言われたとのこと。
何か悪い病気が見つかったというのではなく、
たぶん患者の家族に会い、母の状況を
説明しておきたいのだと思う。

友人から、認知症のある実母の相談を受けてた時は、
真剣に考え、友人の気持ちに寄り添っていたつもりで、
実は、自分の母親が元気だから、
どこか"他人事"というところがあったかもしれない。
母もいつまでも元気ではない。
遠くから静かに迫ってくる津波のようなものを感じた。

私が脳梗塞で入院し、退院日の前日、
主治医は、家族に説明したいと言った。
私は遠方から高齢の母を呼びつけるのは可哀そうと思い、
私一人で説明を聞くと言ったら、
主治医は、納得しなかった。
あの時のことを、母は認知症ではないのに、
はっきり覚えていない。
高齢になると、もう子供のことより、
自分のことで精一杯になるのだ。

明日、私は子として母のことを聞きに行く。

将来、私のことは、私1人で聞く。