想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

朝早い電話というのは

朝早くに電話が鳴った。
朝早い電話というのは、だいたいは不幸の電話だ。
一瞬ドキッとしたが、スマホの画面が母だったので、
母に何かあったわけではないと安心して電話に出た。

弟の奥さんの父親が亡くなったという話だった。
母から連絡が来たので、一応通夜には出席することにした。
"一応"というのには、理由がある。

弟の家族とは、ほとんど付き合いが無いのだ。
弟に2人目の子供が出来、家を建てた時期から、
うちの親との関係が険悪になっていた。
これは想像なのだけど、たぶん、父が、何か、言ったのだ。
それから、奥さん(義理の妹)は、
実家に来なくなった。お正月やお盆にも来なくなった。
両親は、孫を可愛がっていたが、
その孫にも会えなくなった。
でも、何かにつけお金を弟経由で渡していた。

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い”ということか、
娘の私達も避けられるようになった。
弟の子供達に弟経由でお年玉を渡しても、
お礼を言われたことも無かった。
もう、二十年近く疎遠になっているから、
最近では親戚という意識もなくなっていた。

そんな中で今回の話だ。
父の一周忌以来会っていない弟家族
(弟とは、時々会っている)と会う。
父が亡くなった時、
向こうのご両親が実家に訪れ、
お世話になった記憶があり、
その小さな恩を返すために、通夜に出席する。

未婚一人暮らしの私。
気楽に生きているようでも、
いろいろな柵はあるもので…