想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

金品でココロが動く時

入居者のご家族の方で、面会(?)に訪れる度に、
お菓子などの手土産を持って来られる方がいる。
入居者の中にも、よく物をくれる方がいる。
現金はなんとかお返ししたが、
どうしても返せない状況で商品券を受け取ってしまうことがあった。
職員同士でそんな話はしないが、
現金を返した私に「堅い」と言った人がいたので、
他の職員はすんなり受け取っているのだろう。

何も要らない、ほんとに何も要らない。仕事なのだから。
「要らない」のが本心だが、
あえていつも不思議に思っていることを言ってしまえば、
大変な思いをして世話をしている入居者やそのご家族からは、
何も貰ったことがない。
だからといって、貰っている入居者の方と
対応に差をつけるわけではないが、

差が出るのは、こんな時。

こないだ突然降って湧いた父の定額預金の分配で、
母は、弟に多くあげると姉から聞いた。
弟の息子、母にとってみれば孫が、
無職で大変だから、というのだが…。
弟の家族とは、普通の親戚付き合いをしていない。
過去に両親と弟の嫁との間にトラブルがあり、
絶縁に近い状態にある。
母は、弟の息子や娘のために何かしらお金を出している。
感謝の言葉もない親戚に、一方的に尽くしていて哀れだ。
家族と行き来はないが、弟は頻繁に母に会いに来て、
面倒を見て支えになっている。
母は、長男である弟を頼っている。
自分の生活に追われている娘の私と、同じではなくて当然だ。

でも、弟との金銭的な差に心が穏やかではない。
弟は、退職金が出て将来はまあまあ安泰な暮らしをしていける。
次女(私)の方の生活が大変と知りながら、
頼っている長男(弟)にお金をあげようとする母に
優しい気持ちではいられない。
これまでの恩も忘れて。