学校で職場で、言葉は悪いが"コイツ、いなくなればいい!"と
思う人は、いないだろうか?
世の中、いろいろな人がいて、
気が合う人ばかりじゃないから、
誰でも一人や二人はいることだろう。
今日は、そう思っていた一人と
顔を合わせるのが最後の日となっていた。
そのコは、去年入社したばかり。
第一印象も悪く、その時すでに
すぐ辞めるだろうと思っていた。
今日はこんなことがあった。
専用ゴミステーションが汚れていたらしく、
入居者の方が水洗いをしたりして、キレイにしてくれた。
私は、途中で気づき駆けつけ、
「そんなことまではしないで、
汚れていたら、スタッフに言ってほしい」とお願いした。
申し送りに書いたそれを読んで、
遅番で出勤してきた彼女は言った。
「その人が清掃するのを止めさせて」と。
いやいや、貴方たちここのスタッフが掃除しないから、
見るに見かねて、入居者の方々がしてくれてるのに、
言うべきことが違わないか!?
掃除をして下さった入居者にお詫びし続け、
掃除をしない彼女に文句を言われる私。
本当に馬鹿馬鹿しい、ふざけた話…。
残るはあと一人。
入社一年、結局、前任者と同様、
入居者から信頼されないまま去って行く人。
昔、好きで読んでいた星新一のショートショートで
『おのぞみの結末』というのがある。
まさに、それ。
いなくなればいいと思っていた人が皆いなくなる。
仏の顔をした私がそう思っていたなんて、
彼女達は、思ってもいないだろう。
ブラックショートショート。