自分もおばさんだから、
おばさんと言う言葉はなるべく使わないようにしているが。
数か月前に入った調理のパートの68才の女性。
元ケアマネということで、
その包容力のある雰囲気に好感を持っていた。
彼女が入社してから、仕事上でも慣れるまで気を遣ってもいた。
センスもいいし、教養もあるし、
良い仕事仲間と感じていた。
厨房は、コンシェルジュのいる管理室から見えるところにあり、
今何をしているか、全てわかる。
傍から見るほど楽じゃないと言うかもしれない。
でも難易度はわからないが、何をしているかはわかる。
パートは、盛り付けと食器洗浄、明日の食器の準備だ。
夕方までいる調理師の人と、いつも雑談しながら作業をしている。
休憩も取っている。
コンシェルジュの仕事は、調理担当からはわからない。
レストランでホールスタッフ的なことをしていることくらいしか
わからないのだろう。
食事対応は、コンシェルジュのほんの一部の仕事。
他の事務作業や業者・入居者対応、建物に関すること、
温泉管理のことなど多岐にわたっている。
ほぼ休憩無しだ。
その日、エントランスに置いてあるフェイクグリーンが
「汚れているので、洗った方がいい」と、
その女性が親切そうに私に言ってきた。
「忙しくてやる時間がない」と笑って応えた。
少ししてから、用があって厨房に入った時、
「洗い方わかる?」と親切そうに洗い方の説明を始めた。
私は、無言でその場を離れた。
よく気が付き、キレイ好き、親切・・
何も間違ってはいない、と思っているのだろう。
違う部門の、一応先輩の私に、指示をする”おばさん”
他人の領域にズカズカと入り込んでくる人を
おばさんと呼ぶ。
彼女の「指示」に、久々にムカッとしてしまった。