想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

おばさんがおばさんと言う

自分もおばさんだから、
おばさんと言う言葉はなるべく使わないようにしているが。

数か月前に入った調理のパートの68才の女性。
元ケアマネということで、
その包容力のある雰囲気に好感を持っていた。
彼女が入社してから、仕事上でも慣れるまで気を遣ってもいた。
センスもいいし、教養もあるし、
良い仕事仲間と感じていた。

厨房は、コンシェルジュのいる管理室から見えるところにあり、
今何をしているか、全てわかる。
傍から見るほど楽じゃないと言うかもしれない。
でも難易度はわからないが、何をしているかはわかる。
パートは、盛り付けと食器洗浄、明日の食器の準備だ。
夕方までいる調理師の人と、いつも雑談しながら作業をしている。
休憩も取っている。

コンシェルジュの仕事は、調理担当からはわからない。
レストランでホールスタッフ的なことをしていることくらいしか
わからないのだろう。
食事対応は、コンシェルジュのほんの一部の仕事。
他の事務作業や業者・入居者対応、建物に関すること、
温泉管理のことなど多岐にわたっている。
ほぼ休憩無しだ。

その日、エントランスに置いてあるフェイクグリーンが
「汚れているので、洗った方がいい」と、
その女性が親切そうに私に言ってきた。
「忙しくてやる時間がない」と笑って応えた。
少ししてから、用があって厨房に入った時、
「洗い方わかる?」と親切そうに洗い方の説明を始めた。
私は、無言でその場を離れた。

よく気が付き、キレイ好き、親切・・
何も間違ってはいない、と思っているのだろう。
違う部門の、一応先輩の私に、指示をする”おばさん”
他人の領域にズカズカと入り込んでくる人を
おばさんと呼ぶ。
彼女の「指示」に、久々にムカッとしてしまった。