想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

好きか嫌いか

母が似合わない色の服を買おうとしていたので、
それは止めた方がいいとアドバイスすると、
「好きな色は似合うってことじゃないの?」と言った。
確かに好きじゃない色の服を着るより、
好きな色の服を着ている方が気持ちがいい。
でも、他人からどう見えるかは、別問題だ。

昔、白Tシャツにジーンズというのが、
究極のオシャレだ!と思っていたことがあった。
そのオシャレな装いをしているのに、
なんだかオシャレに見えなかった。
低身長で短足の自分の体形をわかっていなかったから。
自分の本来のイメージと違う”カッコイイ”に憧れていたあの時。
フリルや花柄の女のコっぽいものが嫌いだった。
たぶん、そっちの方が似合っていたのだろうけど。
こんなふうに、自分が見るより、
他人に見せる(?)ファッションは、
良く見られたい、オシャレに見られたいなら
自分の好みより、他人の目で見るようにした方がいい。

今度は顔の話。

近くで目を合わせながら話すのが
恥ずかしくて耐えられないほど魅力的な顔の人と
目をそむけたくなるほど嫌悪感でいっぱいになる顔の人がいる。
後者の人が、そんなにブサイクかといえば、そうではないのだけど。
どうして私がそこまで気持ち悪く感じるのかと言えば、
その人は、入社した時、仕事を装って、食事に誘ってきたからだ。
顔は、私の父親似の大きな二重の濃い顔。
元々、人間には、血の繋がった者同士が魅かれ合って
子供を作らないように、
近親者に似ている顔の人に魅かれないようになっている
と聞いたことがある。
だから父親似の顔の人に誘われるというのは、
とても不快なことなのだ。

好きか嫌いか見て感じることは、
その人の状態や環境や記憶が複雑に絡み合う。
とりあえず服を買う時は、
他人の目で見るようにしたい。