想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

袖の下

サ高住は、施設ではないけれど、
高齢者のお世話をすることが多く、
介護の職場と同じようでもある。
お正月に入居者から"お年玉"を貰い、
扱いに困った私は、課長に相談して、家族を通して返した。

金銭を受け取ることは、"×"
入社して間もない時、リーダーに言われていた。
が、他の職員の話によると、受け取っているらしい。
課長やリーダーは、そういう指導はするものの、
自分はしっかり受け取っているのではないか??
こういう職場は、働く人の"人間性"が大きく出る場所だ。
事務作業のように結果がはっきり残らないから。

入居者の身体や生活を優先するか、
自分の生活のことを優先するか。
高い給料の正職員は、前者であってほしいが、
安い賃金で働いているパートは、
前者より、後者になっても仕方ないのではないか。
だんだん、今の仕事は"作業"と
思うようになってきている自分がいる。
入居者様のQOLの向上のために…なんて
それはキレイ事だった。

手助けをすると、お菓子などのお裾分けを頂く。
仕事なんだから不要!と言っても、入居者は気が済まないらしい。
お礼なんて無くても、手助けをする、仕事なんだから、
それは当然だと思っているのに、
お礼がほしくて手助けしてくれる、そんな捉え方をされているようで、
なんだか、スッキリしない。
いい歳をして、青臭い感覚かもしれない。

ここの仕事は、作業。
生活費を稼ぐために働いている。
長い間、遣り甲斐のある仕事を探し続けて来た私には、
こんなところに到達していることが情けない。
でも、遣り甲斐はあっても
生活が出来ないような仕事に就いてしまっていたら、
そんな自分を褒めてあげられるだろうか。
やっぱり情けないと思ったんじゃないだろうか。