想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

次女の評価額

あれほど親子間で話しをするのが
躊躇われていた"相続"が、普通の話題になった。
去年後半と今年、親族の不幸が続いたために、
手続きの大変さを知ることが多くなって。
親も高齢、子も高齢。
離れて暮らす独身の娘(私)の
母親にとっての価値の低さを改めて感じている。

母は私にこれまでも何度も聞いた。
「(実家に)帰って来る気は無いの?」
以前は、無職になったら
家賃がかからない実家に引っ越す、
という考えも無いことは無かった。
でも、今は99%無いという気持ちになっている。

片付いてはいるけれど、物が溢れ空いている部屋が無い家。
(片付けて捨てる気も無い)
"私の暮らし"を持って行くスペースが全く無い。
町に知り合いもいない。
お店、娯楽、何を取っても、あの町には無い。
私一人が残った時の暮らしが、想像できない。
こないだ、戻らない、とはっきり言い切った後、
私は親不孝なんだろうか?と思った。
一時、実家に戻った時に、
結婚する気がないなら出ていけ、と言われ出て、
(歳を取って心細いから)戻って来い、と言う母親は
勝手過ぎやしないか??と思った。

ここに来て、元々母親にとって価値の高い、
長男の評価が爆上がりしている。
パークゴルフに温泉に買い物、
車でどこでも連れて行くし、頼りになる息子。
たとえ、(もうかなり前から)
息子の家族と絶縁状態に近い形になっていたとしても。

親の、子に対する愛情は平等というが、
90才近くもなると、そうではないと思う。
与えられる安心の大きさで子の価値が決まる。
別居している独身次女の私に、どの位の価値があるだろう。