想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

希望の星

誰も住まなくなっていた実家の隣の家に
50代の夫婦が都会から移住してくるらしい。
まだはっきりわからないが、"創る人"らしい。

隣の家に、天井の高い店舗があるのが良かったようだ。
店の後ろに住宅がある。
隣ということもあり、関わることも多いだろう。
早くに離れたとはいえ、やはり、
自分が子供の頃にいた町が、寂れて行くのは哀しい。
知り合いのほとんどいない町に新しく住人が加わり、
益々知らない町に変わって行くけれど、
その土地への愛着心はある。
スカーレット・オハラのように。

都会から、田舎に移住する工芸家というか、
芸術家は多いようだ。
山の向こうにも、そういう方が何人もいるとは聞いていた。
会社に属さず、自分の才能だけで生活していくというのは、
憧れに近いものがある。

もともと無い才能でプロになろうと、
そこそこ頑張り、早々に限界に気づいて、
生活を優先して進路を変えた。
変わり身が早いのは、長所なのか、短所なのか。
もし、描くことや書くことを続けていれば…なんて考える。
続けていた場合の人生と
続けなかった今を比べるのは、ナンセンスだ。
少なくとも、今元気で生活して笑っているのだから、
これで良かったのだと思う。

実家の隣人になる人は、何を創っているのだろう。
観に行く機会もあるだろう。
観にやって来る人もいるだろう。
寂れ行く町に流れてきた希望の星だ。