誰も住まなくなっていた実家の隣の家に
50代の夫婦が都会から移住してくるらしい。
まだはっきりわからないが、"創る人"らしい。
隣の家に、天井の高い店舗があるのが良かったようだ。
店の後ろに住宅がある。
隣ということもあり、関わることも多いだろう。
早くに離れたとはいえ、やはり、
自分が子供の頃にいた町が、寂れて行くのは哀しい。
知り合いのほとんどいない町に新しく住人が加わり、
益々知らない町に変わって行くけれど、
その土地への愛着心はある。
スカーレット・オハラのように。
都会から、田舎に移住する工芸家というか、
芸術家は多いようだ。
山の向こうにも、そういう方が何人もいるとは聞いていた。
会社に属さず、自分の才能だけで生活していくというのは、
憧れに近いものがある。
もともと無い才能でプロになろうと、
そこそこ頑張り、早々に限界に気づいて、
生活を優先して進路を変えた。
変わり身が早いのは、長所なのか、短所なのか。
もし、描くことや書くことを続けていれば…なんて考える。
続けていた場合の人生と
続けなかった今を比べるのは、ナンセンスだ。
少なくとも、今元気で生活して笑っているのだから、
これで良かったのだと思う。
実家の隣人になる人は、何を創っているのだろう。
観に行く機会もあるだろう。
観にやって来る人もいるだろう。
寂れ行く町に流れてきた希望の星だ。