想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

数分間で決めたサヨナラ

明日退院予定だというのに、
お腹の痛みで動けなく、ほぼベッドにいる。

入院前、卵巣腫瘍の
腫瘍部分だけ取ると思っていた。
手術前の主治医の話で
左の卵巣と卵管も取ることを知った。

片側に腫瘍が出来ると
反対側にも出来やすいということや、
60代という年令では
機能していないのに、
卵巣ガンのリスクだけがある右側も
一緒にとることになった。
その決断まで、数分間。

今まで私のお腹にあり、
子供を産むこともしないままの
卵巣という身体の一部とのお別れに
しんみりしていた。
その寂しさをわかるはずのない
20代の看護師さん達に
乳房を取る100分の1の寂しさと話した。
卵巣は見えないことを思うと、
乳房と違って、実際は、
1000分いや10000分の1かも。。。

老いの哀しみに少しずつ慣れ
立派な高齢者になっていく。
夜勤の若い看護師さん達の
高い声の雑談にイラっとするあたり
まだまだ未熟だね。