昨日は、思っていた通り、
最後の挨拶は無し、今日が最後という話も無し。
彼女は、最後でも、何の寂しさも感じない存在なのだ。
彼女は、メインの住宅の責任者Nも今日が最後と言い出した。
「そうなの、寂しくなる」とか私が言うわけがない。
責任者Nのイメージは、普段目を合わして挨拶もしないくせに、
時としてまっすぐに目を見て、大きな声で文句を言う。
鬼のような顔で。
あなたに(あなた達に)会えなくなって、
私は、うれしい。。。。。
こんな出逢いもあれば、こんな出逢いもある。
もう10年以上も前のこと、日本縦断の旅に出て、
一人で福岡から北上してきて、
八戸からフェリーで北海道に帰る時、
同年代の八戸の女性に出会った。。
彼女は、だんなさんを亡くしてから、
引きこもりがちになり、
それがあまりに長く続いたために、
娘さんからも見放されていると悩んでいた。
勇気を出して、富良野に住んでいる娘のところに
会いに行くところだった。
初めての北海道に行く不安と、
娘が自分を受け入れてくれるかの心配で怯えていた。
自家用車の一人旅で
日本縦断をしてきて帰路に着いた私は、
自分の経験から娘の気持ちを話した。そして強く言った。
「娘は、母親を見放したりはしないよ」
フェリーが苫小牧に着いたので、
自家用車に乗り込んで発進しようとしたら、
遠くから彼女が追いかけて来て叫んでいた。
あなたに会えてよかった!!
名前も知らない。でも、忘れられない出逢いだった。