想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

雨と作家

続くとうんざりする雨も、
何ヶ月も雨音を聞いていないと、
雨が降ればいいなと思う。
天気予報で今日は雨。

雨の描写が印象的だったのは、恩田陸の『きのうの世界』
後半、退屈なところがあったけれど、
集中豪雨の描写はとても印象的で良かった。
その恩田陸は、刺激的過ぎたので、
角田光代を読むことにした。
対岸の彼女』で、「こんちくしょう」と言いながら、
自転車をこぐ主婦を思い出し。

角田光代の作品に流れているのは、"倦怠"だ。
登場人物が変わっても、舞台が変わっても、
倦怠感が漂っている。
恩田陸の非現実的な世界より、現実に近くて疲れない。
でも、恩田陸より読むスピードが遅くなるのは、
途中飽きて、スマホをいじるから。

角田光代が"倦怠"なら、
私の作文は、"哀感"だったらいい。
(「哀しい」が好きだから)

今月末で定年退職する友人と
来月から会う機会が増えるだろう。
彼女が退職する前に仕事を見つけて、
私の休みに合わせて、会う日を決める日々、
を目指していたが、その必要は今のところ無い。

予報どおり雨は降ってきた。
でも、しとしとと降っていて音がしない。
ポタンポタンという雨音もいいけれど、
ザーーーーッと、汚れた家も道も洗い流すほどの
勢いで降る雨も気持ちいいなと思う。
自然現象に理想的な降り方を期待してもしょうがないけど。