想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

予備校入学、のようなもの

朝、コーヒー粉にお湯を数滴落とした時、漂う香り。
幸せを感じる瞬間だ。

本屋さんで並んだ本のタイトルを見て驚いた。
歳を取っても、楽しい暮らしが出来る!みたいな本が
売れているようだ。
タイトルの”歳”だけに注目してみる。
『58歳から 日々を大切に小さく暮らす』
『60代ひとり暮らし明るく楽しく生きる術。』
『87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし』
『102歳、一人暮らし。哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方』
ついに、100才超え・・
売れているらしいが、こんな本を読むだけで、
歳を取ってから、明るい楽しいひとり暮らしが
出来るようになるわけがない。
これは、偉人伝。
こんな人がいるという話。

階段を降りる時、ついに手摺が不要になった。
腰のヘルニアが、自然治癒するというのは本当だった。
仕事を辞めて約2ヶ月(退職してからは1ヶ月)
これだけでも辞めて良かったと思う。

失業は、学生の予備校入学と同じだ。
履歴書に書かれない空白の時期。
”先”に目的がある点が同じだ。
もしもこのまま現役引退して来年から年金生活に入ったなら、
人生のENDに向かっていくだけ?
予備校入学的今が、暗くないのは、新しい”先”があるから。

毎朝、コーヒーを飲みながら、今日一日をどう過ごそうか、
今度はどんな仕事に就いて、どんな生活が始まるのか、
考えると楽しい。
楽しいばかりの職場じゃないこともわかっている。
でももしもそうでも、そこに長く、
居れるわけじゃないこともわかっている。