想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

よるのおとをきく

夜中に目が覚めた時、耳をすまして音を探す。
全く聞こえない時もあれば、
遠くで車の音、どこかの部屋で
トイレの水を流す音なんかがする。
静かな住宅街、静かな夜。

子供の頃は、夜中に目が覚めてしまうと、
間違って怖い音が聞こえてしまわないように、
間違って怖いものを見てしまわないように、
真夏でも布団に潜り込んでいた。
怖いと言う感覚、大人になると変わるものだ。

金縛りは、霊的な現象ではないと、
今では誰でもわかっているし、
不安な心が自律神経に影響して、
身体のあちこちに不調をきたすということも
よく知られていることだ。
けれど、それがどうしても、
理解出来ない、しようとしない人がいる。

霊(魔物と呼んでいる)に
憑りつかれていると思い込んている入居者のNさんは、
夜中に身体に痛みが走ると魔物の仕業と言う・・
長い間、それに苦しめられている90才のNさんには、
霊とは無関係だと言っても、わかって貰えない。
良い心療内科の医師を見つけて、
不安な気持ちを解消して貰った方がいいと
アドバイスしているのだが。
霊の存在が確かなもので、
確実に除霊してくれる人がいれば一番いいのだが、
その存在自体、本人しか認められないので、
対応に悩むところ。

夜に目を覚まし、そんなことも考える。
子供の頃なら怖くて考えることもしなかっただろう。
サ高住のコンシェルジュは、こんな話を聞くのも仕事。。