除雪の大変さというのは、
雪国に住んでみなければわからないかもしれない。
除雪が大変だから、マンションに住みたいという高齢者。
その気持ちがわかる歳になった。
私は、共同玄関のあるアパートではなく、
昔多かった外階段が付いているアパートに住んでいる。
共同玄関より、一戸建て的な感じがいいと思った。
1Fに車庫があり2F3Fという建物。
同じものが2棟向かい合い、1Fの車庫が向かい合わせになった真ん中に
融雪槽がある(雪を捨てる所。中で解かされ雨水溝へ排出される)
入居した頃、私の棟の住人は、
ほとんど除雪をしなくて、外階段はたまに雪で滑り台状態になった。
危険だから仕方なく、段差を作りに
氷割りをしたこともあった。
また、向かいの3Fの40代位の住人(男)は、
自分の車庫前の除雪を細目にする几帳面な人で、
自分が除雪した後に、向かいの棟の住人が
雪を落とすと、「落とすな!!」と怒鳴る人だった。
それが怖くて、玄関前は積もったままにすることが多くなっていた。
管理会社から、「助け合って(?)除雪をするように」という文書が入り、
今年は出来るだけするようにした。
私は3Fなので、自分の通路の他、
"ついでに"同じ階の人の玄関前と、"ついでに"2Fの廊下全て、
そして1Fに降りる階段まで雪落としをして、
融雪槽に捨てるという作業を一人で行った。
2Fの人は、同じ階の人が自分の所まで除雪してくれたと思ったのか、
2Fの廊下と1Fに降りる階段の除雪をしてくれるようになった。
私と同じ階の人は、私が疲れて除雪をしないままの時、
私の部屋の前まで除雪をしてくれるようになった。
こうして、私の通路は、雪で積もったままということも
階段が滑り台状態になることも、無くなった。
"ついでに"やったことが、こんなふうに自分に返ってくるとは。