濃厚接触者となり休んでいた責任者Nが出勤してきた。
コロナ陽性疑いの入居者の対応で、
激務をこなした私には、何の言葉もなかった。
今までもそうだったから、不思議ではないが。
パソコンを独占し、ドンと座ったままの彼女。
会話無く、重苦しい空気が管理室に漂う。
その雰囲気を感じているのは、入居者の方々も同じだろう。
もうすぐ辞めていなくなる人、
もう少しの辛抱・・と思う。
彼女は今でも、自分が正しい、
会社が、職場が、変だったと思っているのだろう。
明日は支援で入っているM住宅勤務で、
今月で辞める若いパートコンシェルジュと会う。
彼女も、自分が正しい、
会社が、職場が、変だったと思っているのだろう。
辞める人は、皆同じように見える。
今更、貴方のこんなところが間違っていたなどと、
言うつもりは無い。
これからの人生の中で自ら気づくはずだ。
私は、転職14回。
ということは、14の職場で退職の挨拶をしている。
面接でとんでもないこと言った自分や、
職場で感情を抑えられなかった自分、
理想ばかりで現実を見れなかった自分、
仕事より私情を優先していた自分・・・
思い返せば、恥ずかしいことが多い。
でも、だから、今の自分がある。
こないだ辞めた元ケアマネのキッチンパートの70代の彼女は、
他のスタッフのことで「ありがとうを言うことを
教わって来なかったんでしょうかね?」
と私に言ったことがあった。
他人のことは、そう言って置きながら、
自分は、挨拶も無しに突然辞めたのだ。
人生経験豊富で物知り顔、包容力のある雰囲気の彼女。
人生経験は、人を良く変えるばかりではないかもしれない。