想うままひとり暮らし

16才から始めたひとり暮らし、60代になった今もこれからも

おひとり様の強み

一番癒されホッとする場所は、どこ?と聞かれたら、
すぐに、自宅のソファーと応えるだろう。
3つのクッションに囲まれて丸まって、
カフェオレを飲んでいる時が、最高に幸せだ。
入院とかで、長くここを離れることがあったなら、
絶対間違いなく、このソファーを思うはず。
若い時は、自由でいいねと言われ、
気を遣う相手がいないこの生活は、
この歳になると、きっと寂しそうとか思われているのだろう。

M住宅で、夫婦で入居している方の奥様は、
ご主人がストレスになり、いつも体調が悪い。
よくこんな支配的な人と暮らしてこられたなと思う。
しかも浮気も発覚して、ますます険悪な状況。
話しながら奥様は、もう我慢の限界を超えたように泣く。
私は、背中をさすりながら、
ただ聞くだけしか出来ない。
そもそも20才も若い私に
何かを期待して打ち明けたわけではないだろう。
ここのコンシェルジュは、20代30代と若い。
少しでも年の近い人に
聞いてもらいたかっただけなのだろう。

結婚をしていないと、まるで欠陥人間のように、
人生に躓いたまま生きているみたいに捉える人は少なくない。
私も、いい歳をして独身の人がいると
同じように感じてしまうのだが。
でもサ高住で働くようになり、いろいろなパターンの
老後の暮らしを見ているうちに、
独身で良かった、結婚しなくて良かった、と思う。

誰でもいつか一人になる。
結婚しようがしまいが、老後に
経済的な面も、健康面でも不安はあるものだ。
ただ精神的な面でいえば、
独身というのは、”独りに慣れている” 
それが最大の強みだ。