失業、無職、と言う言葉からは、
楽しいという修飾語は浮かばないと思う。
新卒で就職した会社を辞めた時、
あの時は、本当に怖かった。
学生でもない、会社員でもない肩書きの無いジブン。
大海に放り出されたようで本当に怖かった。
父がまだ健在で現役の公務員だったので、
親がなんとかしてくれるという甘えが
心の隅にあったのかもしれない。
だから、我慢しきれずにあっさり退職願を出せたのだろう。
まだ学生気分だった。
私の"ありとキリギリス生活が交互にやっくる人生"は、
あれから始まった。
転職を繰り返すというのは、性格的に飽きっぽいとか、
我慢が足りないからだろうとずっと思っていた。
振り返ってよくよく考えてみると、むしろ、
「真面目過ぎる」、「頑張り過ぎる」、「我慢し過ぎる」
という面が原因なのではないかと気づいた。
会社を辞めたら、無職ということに引け目を感じ、
毎日毎日求人検索をしたり、資格取得の勉強をしたり、
反省したりの苦しい日々を過ごしていた。
そんな思いをして過ごしたものだから
新しい職場では、それはもう頑張り過ぎるくらい頑張る。
周りで不平不満や悪口を言いながら働いている人の横で、
寡黙に(健気に)働き続ける。
そうして身体や心を壊して、辞めざる負えなくなるのだ。
だから、仕事が出来ないという理由で辞めさせられたことなど
一度もなかった…
求職生活を楽しんでみたらどうか、と思い立った。
苦しい思いをしてやっと見つけところで、
また苦しい思いをして結局辞めることになるのなら、
楽しい求職生活を過ごした方がいいのではないか?
その方が、新しい職場でも、
「〇〇過ぎる」ことがないだろう。
残り少ない人生だ。
どんなことも楽しみたい。